English Classroom

中学3年間の英語の授業アイディア、英語教育についての考え・悩みを日々記録しています。

中学3年生最後のスピーチづくり④(2冊の文集づくり ver.2020)

 今年も卒業の季節がやってまいりました。昨年に続いて3年生を担当しています。今年の生徒たちは、僕が学年団として3年間成長を見てきた生徒たちです。卒業文集づくりも、去年よりグレードアップを目指して、今年は2冊つくることにしました!ちなみに昨年の取り組みについてはこちら。

 特に今回は、「社会的な話題について読んだことに即興で自分の考えを伝える」というパフォーマンステストの裏番組として、これらの文集づくりをさせました。

1冊目の英詩集づくり

 今年度のはじめのコロナで臨時休校になる前に、みんなで英語の詩をつくっていました。英詩づくりについてはこちら。

中学生の今しか書けない素晴らしい作品ばかりなのに、その活用ができないままでした。そこで、春に書いた英詩の下書きを、卒業前のこのタイミングで生徒たちに返却し、清書してもらうことにしました。今、改めて読み返すと照れくさい気持ちになる生徒も多数でしたが、わいわいと盛り上がりながら清書づくりに励んでいました。

 あえて今日まで寝かせておいた自分、グッジョブ。(いえ、作ったものの良いアイデアがなかっただけです…。)

2冊目のスピーチ集づくり

 今年度は生徒の実態に合わせて、自分の書きやすいテーマ設定にできるよう、テーマは自由にしています。また、清書はパソコンで入力ではなく、手書きに原点回帰しています。デジタルにはデジタルの良さがありますが、生徒たちらしさを発揮できることを第一に置いた場合、結局アナログが最適であると、昨年の取り組みの中で強く実感したためです。ワークシートは以下の通りです。

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(前回まではテーマをMy Treasureにしぼっていました。また、Chromebookが導入されたので、生徒たちにはパソコンでの清書をさせました。昨年に関しては、緊急事態宣言が発出されたため、ICTを活用したことが功を奏しました。)

スピーチ発表会

 ついにパフォーマンステストが終わり、一斉授業に戻りました。そこから、生徒たちの卒業スピーチ発表会を始めました。かなり長い文章を書いている生徒たちばかりで、原稿やメモを見ることは可としましたが、仲間へ思いを届けための工夫は意識させました。

 全ての発表が終わってから、1年生から撮りためていたスピーチ発表の様子を見せて成長を実感させました。男の子たちは、声変わりもしていない幼かった自分、思春期を迎えていない頃の恥ずかしさを知らない小学生らしさを残した自分の発表を見て、クラスは大盛り上がりでした。

 ただ、これは卒業スピーチの発表前に見せてやったほうが、より自分たちの成長を感じながら本番に臨むことができたかもしれません。次回以降に生かしたいと思います。

文集の製本作業へ

 そしてついに今日が最終の授業日でした。2冊も製本するということで、土日は印刷作業が本当に大変でしたが、生徒たちの喜ぶ姿を想像しながら頑張りました。授業の中ですべてのページを配布し、製本していきましたが、生徒たちがお互いの作品を読み合いながら盛り上がっている様子を見て、本当にうれしい気持ちになりました。

 ちなみに文集のタイトルは生徒たちが名付けたものです。なかなか決まらないでいたところでALTに相談したところ、「生徒に聞いてみたらいいじゃん」とすばらしいアイデアをくれました。そして、生徒のアイデアから "Always Together" と"Our memories forever"をどちらも採用しました。また、"Mr. ***'s greatest students"も使わせてもらいました。完成した文集はこちらの2冊です。

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また、スピーチの中身はこんな感じ。

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詩集の中身はこんな感じ。

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まとめ

 今日で3年間最後の授業が終わり、寂しい気持ちがいっぱいです。この3年間、常にベストを尽くしてきました。ただそれが、今の自分にとってのベストであるとは言い切れません。今の自分なら別の方法をとっていた、もっとこうすればよかった、もっと良い授業ができた、という点がいくつも浮かんできます。もっともっと、生徒の可能性を伸ばすことができていたはずだと感じているところです。

 生徒たちに出会えたことに感謝しています。そして、彼らから学ばせてもらったことを最大限に生かして、これから出会う生徒たちに還元していきます。