先日は素直に嬉しかったことがあったので、記録に残しておきます。中1の授業後に、2人の生徒が寄ってきて、「1年生のはじめは全然だったけど、今はすごい話せるようになってきましたー!」と言ってくれました。
なぜ嬉しかったかというと、今年度は中1の授業のスタイルを大きく変えたからなんです。今までどおりやっていたら、生徒たちのこの言葉はなかったと確信しています。僕自身も、これまでの中1ができなかったことが、今年度の中1にはできていると実感していたところでした。
中1から中3の変容をたくさん見ることができる理由
僕は学年2クラスずつの中学校で勤務しているので、受け持つ学年も複数にまたがっています。今年度は3年と1年です。複数学年を受け持つことは、教材研究の面ではかなり大変です。その反面、大きなメリットも感じています。普通なら1年生から3年生の変容を見るのに3年間かかるところが、たった1年間の中で比較しながら毎日授業できるわけですから。
勤務校の4年間が終わろうとしていますが、僕は1年生を3回、2年生を2回、3年生を3回担当することができて、1~3年生のサイクルを2周も経験できました。以前は学年10クラスの大規模校に7年間勤務しました。それでやっと2サイクルですから、単純に2倍の学びがあります。本当にありがたいことです。
今年度チャレンジしてきたこと
ちなみに、今年変えてみようとチャレンジしたことは以下の通りです。
以前、僕の3年間の授業計画を県センターの指導主事の先生に見ていただいたときに、「小学校でも教科化するから、指導を前倒ししたほうが良い」とのアドバイスをいただいていました。
また、これまで1年生はTalk and Talkで自学ノートで基礎基本を固め、それをベースに「やり取り」へ1年間かけて移行していました。その部分を、小学校での学びを生かすことができるように、「やり取り」の指導を小学校から継続して、スタートからやっていくことにしました。
このことによって、これまでは中3になった途端に、求めるレベルを一気に加速して指導していたところを、もっと段階的に指導することができるできる可能性が見えてきました。
まとめ
中1の授業スタイルはこれまでTalk and Talkを使うということで、あまり変わり映えすることはありませんでした。ある意味、僕の中では固まってしまっていました。
しかし、今年度は僕にとって革命的といってよいほど変えてみました。これまでやってきたことを捨て去り、新たなチャレンジに踏み出すのは、かなりの労力がかかります。成功を信じて、ここまで努力してきたつもりでした。そういう意味で、今年度の終わりが見えてきたこのタイミングでの、先日の生徒たちの言葉は、僕のチャレンジの成否を確認するために最高の指標となっています。
最後に
以前、授業の達人である菅先生が、僕の勤務している市のアドバイザーを担当されていました。会議が終わってから、田尻先生ファンの僕はミーハーな気持ちを抑えながら、個人的に僕の授業についての質問させていただきました。そのときに言ってくださったことを、今でも覚えています。
ダメだと思った時に変える勇気をもて。大半の先生はそれができない。
僕の指導には改善点はたくさんありますが、少なくとも今年度「変える」という勇気をもててよかったです。これからも、この言葉を大切に英語教師として生きていきたいと思います。