3年間の集大成として、卒業スピーチにチャレンジしました。タイトルはいろいろ悩んだ末に"My Treasure"にしました。
1時間目と2時間目の授業については以下の記事を。
今回は、実際の作文づくり・発表・文集づくりについてです。
スピーチ原稿づくりの手順
次のプリント配布して説明しました。
《両面》
《左面》
《右面》
- これまでの1時間目と2時間目を踏まえながら、卒業スピーチ原稿を作成することを伝える。
- テーマは"My Treasure"であることを伝える。
- スピーチ発表だけでなく、スピーチ原稿を活用して卒業文集をつくることを伝える。
- 卒業文集の見本を見せる。(例:これまでの先輩の作品)
- 今回はパソコン(google ドキュメント)で原稿作成をすることを伝える。
- プリントを使ってブレインストーミング。
- プリントを参考にしながら、スピーチにふさわしい表現をとりいれる。
- 生徒からの質問や、よくある誤りについては全体で情報共有する。
- パソコンをパートナーと交換し、内容面や正確性にかかわるアドバイスをしあう。
- googleドキュメントのコメント機能で、教師が内容面や正確性にかかわるアドバイス、励ましなどのメッセージを書いてあげる。
- 生徒は教師からのコメントを参考に、原稿を加筆・修正する。
スピーチ発表の練習手順
- スピーチ発表の目標を意識しながら、自分の改善点に気づくことができるように、以下のプリントを配布する。
- ルーブリックを見て、自分の目標に〇をさせる。
- 4人グループで発表順を決める。
- タブレットのカメラ機能を立ち上げる。
- 発表者の向かい側の席の生徒が、発表の様子をビデオ撮影する。
- それ以外の生徒は聞き手として、発表を観察。
- 全員の発表が終わったら、自分の発表ビデオを見て分析。
- 気づいた改善点を、ワークシートの「コツ」に書いてリスト化する。
- リストのコツを意識しながら、再度発表しパフォーマンス向上につなげる。
卒業スピーチ発表の手順
- グループの代表者が前に出てきてジャンケンをする。
- 勝者のグループから全体発表の順番の希望を決める。
- 全体発表のグループ順が決まる。
- グループ内の発表順をそれぞれのグループで決める。
- 順番に従って、黒板の前で一人ずつ発表する。
卒業文集について
《製本作業中》
《表紙》
《中身》
まとめ
今年度から生徒がChromebookを一台ずつ使うことができる環境が整ったため、今googleドキュメントを使って原稿作成をしました。共有設定をしておくことで教師からのフィードバックを送ることが簡単にできるので便利でした。しかし、生徒が自分のアカウントを各家庭でログインすることが許可されていなかったため、スピーチ練習を家でやろうとしても、原稿が手元にないという状況に陥りました。慌てて全員分印刷をしましたが、その手間を考えるとノートが最も便利であると思いました。デジタルはデジタル、アナログにはアナログの良さがあります。
また、発表のパフォーマンスを向上するために、Chromebookのカメラでビデオ撮影し、発表の様子をふりかえることにしました。最近の生徒は、SNSの影響もあってかビデオを撮ったり撮られたり、そして自分のビデオを見るということに、そこまで抵抗感がないようで驚きました。客観的に自分を振り返ることができるので、ビデオ撮影は発表の練習の際に有効であると思います。
また、スピーチ発表本番ですが、コロナウイルスによる臨時休校の影響で予定通りには進みませんでした。発表会は数時間に分けて、じっくりと行うつもりでしたが、まさかの発表会初日が3年間の最後の授業となってしまいました。休憩時間や給食時間を少し活用させてもらいながら、何とか全員を1日で発表することができました。
同じく、卒業文集づくりも臨時休校に入ってしまい、きちんと原稿が整わないままに終了してしまいました。ただ、googleドキュメントで作成していたおかげで、生徒の全ての原稿は手元に残った状態でした。どうしても悔いが残ったので、僕が全員の原稿を整えて印刷、製本をしました。予定では、写真やイラスト、フォントなどのデザインを各自で工夫させるつもりでしたが、そこはやむなく諦めることにしました。完成した卒業文集は、卒業式の日に担任の先生から渡してもらいました。
3年間を改めて振り返って、生徒が英語を使って自分の思いを伝えあうことのすばらしさを感じることができました。スピーチ発表を聞きながら、クラスのみんなが笑ったり泣いたりしているのを見ていて、本当に幸せな気持ちになりました。こんな機会を与えてくれた生徒たちに心から感謝をしています。そして、もっと良い授業ができる英語教師になろうと誓った最終日でした。
追記
さらに2020年バージョンの文集づくりについてはこちら!