New Horizonでは中1のUnit8で感嘆文を学びます。ただ、授業の中で感嘆文を使う場面を作りだすことはなかなか難しいなと思っていました。そこで、ペアでのスキットをベースにして使わせることにしました。ただ、単純にやっても生徒たちは燃えないので、教科書のストーリーにひと工夫加えています。
教科書にひと工夫
もともとのストーリー展開は、海斗・朝美・ジョシュの3人でメグのためにサプライズ誕生日パーティを開くという流れです。Scene1~3の流れは以下のとおり。
- 海斗がメグに電話をかけて、休みの日にお家で新しいゲームをプレイしようと誘います。メグも乗り気になっています。(本当はサプライズのパーティ)
- 海斗・朝美・ジョシュが誕生日パーティの準備をしています。
- 何も知らないメグは、サプライズパーティに大喜び。プレゼントをもらって感動しています。
この展開をこんなふうに工夫しました。
- 海斗がメグに電話をかけて、休みの日にお家で新しいゲームをプレイしようと誘います。メグも乗り気になっています。そして、海斗の誘いに対するメグの反応が気になる朝美とジョシュは、探偵に2人の行動をこっそり調査するようにお願いします。《新出言語材料の現在進行形を使わせるため》
- 海斗・朝美・ジョシュが誕生日パーティの準備をしています。そのころメグは、海斗たちの行動を怪しんでいます。そこで、探偵に友人たちの行動を調査を頼みました。すると、自分のためのサプライズパーティを準備してくれていることが分かってしまいました。《新出言語材料の現在進行形を使わせるため》
- 全てを知ってしまったメグは、サプライズパーティでどのように振る舞うべきかを考えます。みんなにバレないようにしないといけません。《新出言語材料の感嘆文を使わせるため》
授業プリント
こんな感じでプリントを作成しました。
《8-1》
《8-2》
8-1と8-2ではイラストをもとにPicture Describingをします。場面設定を工夫して、現在進行形を使わせる仕掛けにしたつもりです。
《8-3》
8-3では、教科書を聞かせたり開本する前に、このプリントを渡していきなり活動から入ろうと思います。8-1から8-2で生徒たちはすでに場面を把握していますし、その後どうなるのかという予測も立っているので、スムーズに活動できるのではないかと思います。
- ペアで役割を決めて、①から順にセリフを言ったり、空欄の吹き出しに自由に付け加えたりしながら演技しながら活動する。
- メグになりきってどんな表現を使ったのかを全体で共有する。
- 生徒なりの表現が出揃ったところで、教科書の音声を聞いたり、本文を読んだりしながら、新たな表現に出会う。
- 新出言語材料である感嘆文の用法に気づく。
- 改めて活動し、より適切な表現になるように工夫していく。
まとめ
これまでの指導を振り返って、なかなか感嘆文の指導を授業の中でうまくできなかったと思っています。特に、自分ごととして感嘆文を使わせようとしても、授業中になかなか仕組むのは難しいと思っていました。改めて思ったのは、感嘆文を授業で扱うのならば、「スキット」や「なりきり音読」との相性が良いのではないかということです。ただし、教科書本文をそのままなぞって、学習した本文を登場人物になりきって音読させても、感嘆文を使う練習になったのかどうか疑問ですし、生徒自身もなかなか意欲的に活動できそうにありません。
そこで、教科書本文のストーリーにひと工夫することで、生徒たちがオリジナリティを発揮しながら、新出言語材料と出会い、試行錯誤しながら、それらを自ら使ってみようとする展開にしたいなと思っています。実際の授業がどうだったのかは、また記録したいと思います。
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この授業展開は以下の記事で書いたものの改良バージョンになっています。どうにかリテリングやPicture Describingを作業的な活動でなく、生き生きしたものにできないかという内容です。