岡山県の入試問題は、教科書の英文量とは大幅に上がった対話文や説明文、意見文などが出題されています。つまり、分量のある英文を短い時間内で的確に読むことが必要です。そのため、中学校3年生の春から、初見の英文を読むという活動を繰り返していきます。
また、聞いて終わり、読んで終わりではなく、読んだ内容についての自分の考えや意見を話したり・書いたりすることができるようにもなってほしいと考えています。
目先を変えた目標
教科書の短い対話文に慣れている生徒たちの大多数は、少し長めの説明文や意見文を目にしただけで拒絶しがちです。そのため、目先を変えて取り組ませることで「楽しい」「成長を感じる」活動にしてやればよいと思います。
そのための工夫として、WPMの計測を目標としています。WPMは「総語数÷読み終わりの秒数×60」で計算します。
また、WPMの計測の際には、きちんと内容理解できていたかどうかも考慮するため、英文を読んだら設問を解き、その正答数をWPMの判定に利用しています。
ここでは、簡単に線を引いたり、該当の箇所を選んだりと、誰でも取り組みやすい方法をとることで、心理的なハードルを下げる工夫をしています。それによって、短い時間で活動できるため、帯活動として継続して取り組みやすくもなります。
設問について
様々なパターンが考えられますが、例として次のようなパターンが考えられます。
- 質問への答えに下線を引かせる。
- 特定の情報を探させて下線を引かせる。
- 英文の順番をバラバラにして、適切な順番にする。
- 抜かれた英文を適切なところへ入れる。
- 段落ごとのタイトルを考えさせる。
- 筆者の伝えたいことに下線を引かせる。
初見の英文を読む下地
入試問題のような膨大な量の英文を、ひとつひとつ日本語訳していたのでは、時間内に解き終わることはありません。そのため、速読をするために必要な下地を1年生からつくっておく必要があります。
- 英単語を見た瞬間に意味が思い出せる←受容語彙の増加
- 英文を見た瞬間に文構造が見える←主語を四角、動詞を二重線で囲む
- 英文を返り読みしない←スラッシュリーディングで前から読める。
- 英文の構成を意識しながら読む←段落構成、トピックセンテンス、ディスコースマーカーに着目する
読ませる教材
最も僕が活用させていただいているのが「じゃれマガ」です。北原先生が推奨されており、おなじみだと思います。ダグラス・ジャレル先生が書かれていました。
最新の時事問題を扱いながら、中学生でも読むことができるレベルの英文にまとめてあります。浜島書店から毎朝、メルマガで配信されています。そちらのリンクはこちら。
また、じゃれマガのyoutubeチャンネルが開設されていました。あわせてご紹介します。
まとめ
このじゃれマガをどのようなプリントにして、授業で活用しているかは、次回にまとめています。