教育課程が変わることに向けて準備をしているところで、新たな授業観とはどんなものかを、自分のために整理します。この内容は、広島大学の松浦伸和教授の講義を基にしています。この記事の内容については、僕自身の解釈や考えも追加していますので、松浦教授の見解とは異なる部分もあると思われますので、その点はご理解ください。
これまでの授業観
生徒を対象にした教師主導型で、最も最短ルートで効率よくゴールへ到達することができる。例えば、山登りで教師が先導して頂上まで連れていくようなもの。生徒を無事に山頂まで連れていけるのが、良い教師である。
でも、今度は教師がいない状況で生徒だけで同じ山に登ろうとしたときに、頂上までたどり着くことはできるのだろうか。ましてや、別の山に生徒だけで登ろうとしたらどうであろうか。無事に山頂まで到達する力がついているとは言い切れない。
これからの授業観
これからは生徒主導型で、生徒が自分自身の問題(英語のパフォーマンスにおける)を認識し、より良い英語のパフォーマンスにするための方法に気づき、考え、解決していく授業が求められる。
先ほどと同じく山登りと例えることとする。(これは僕の解釈であるが…)登りたい山はこれまでと同じはずであるが、教師は生徒を先導する役割ではない。生徒たちに、あの山を登ることを伝えながら、何としてもゴールにたどり着きたいと思わせる。そして実際に登山させてみる。ただし教師は生徒たちを放っておいて頂上で待っていてはいけない。きっと道中にはさまざまな危険やトラブルが発生するはずである。教師は生徒たちにヒントを与えながら、生徒たちが自分自身の力で頂上まで到達できるサポートをするのである。
つまり、教師に求められているのは、生徒たちに適切なタスク(登らせる山)を設定すること。そして、生徒たちが自身の課題を解決することができるように、適宜フィードバックを与えながら、気づきを促すことである。
これまでの授業の組み立て方
これからの授業の組み立て方
松浦教授はD字型授業を提案されています。単元のはじめから、言語活動に取り組ませるイメージ。また、各時間の50分間においても、D字型の授業づくりで言語活動に取り組ませながら、指導していくということになります。